第13話規模小体・堅実経営・余裕の不動産会社の話

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第13回目のコラムになります。最近感じている事や、面白い話、興味の沸く話題があれば、それを題材に皆さまにお伝えしていこうと考えています。

第13話は、優れた戦略を持ちそれを継続してきたことで、余裕のある経営を確立された不動産会社について話をしたいと思います。

ある不動産会社の経営の話です。その会社は、都心にあり従業員4人のこじんまりした会社です。

分譲賃貸の中古ファミリーマンションの買取再販、売買仲介、PM業務が主たる業務です。

中古ファミリーマンション、中でも60㎡前後の駅徒歩15分圏内の新耐震の分譲賃貸マンションを扱っています。

バブル期は、利回り価格で積極的に在庫としてマンションを買い取り、バブルの不動産価格上昇の波に乗って、利回り価格のまま販売して売買益中心の商売を展開されていました。

バブル崩壊後は、なかなか売買益が取りにくくなり、過去に販売したマンションのオーナー様から入居者管理業務を受け、PM収入だけで会社が回るように取り扱い件数を増やされていきました。

今では、会社の事業資金はPM管理収入だけで回していらして、焦らずとも今の規模で十分に安定経営が成り立つまでになっておられます。

いわゆる地元に根差した不動産会社ではなく、都心に店舗はありますが、東京都を中心に主要駅に近い不動産物件を取り扱われています。

最近では、オーナー様の年齢が高くなり、スポットで売却依頼があったり、相続が発生して相続人から売却依頼があったりで、適度に売買益が得られる案件が発生し、収益を支えています。

特に、これまでの長い付き合いから、当社の言い値で直接買い取って自ら賃貸事業を継続したり、賃借人が退去した時点でリノベーションを施し、実需価格で販売したりする案件が増えてきたとのことです。

利回り価格で安く仕入れ、賃借人がいる間は相応の家賃収入で運用し、退去した時点で実需価格で売却でき、より売買益が見込める案件が増えており、うまい商売をやられているなぁという感想を持ちました。

このような無理しない不動産会社の経営の形もありだなぁと思います。PMというストック収益をベースにして、オーナー様やその家族とのリレーションを深めることでたまに発生する売買案件を確実に取り込み、その場の最大限の収益を上げるという素晴らしい戦略だと思います。

社長は、週に4回ゴルフに行かれていて、たまに仕事する生活スタイルを確立されていてうらやましい限りです。優れた戦略を持つ一つの形を紹介しました。

これからも、優れた戦略を持つ不動産会社の事例を紹介していきたいと思います。

酷暑が続きますが、皆さま、ご自愛くださいませ。