第69話 銀行から事業資金の元金返済を迫られたら?

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第69回目のコラムになります。

第69話は、「銀行から事業資金の元金返済を迫られたら?(どうする)」いう話です。

弊社のクライアント先から紹介を受けた先の話です。

その会社は、新築建売、注文住宅事業を展開されている企業です。業歴も長く深く地場に根差し、不動産業と建設業を長く展開されている企業です。

銀行取引構造は、第二地銀がメインで地元の複数の信金・信組の内容です。取引歴が長いので金融機関との取引関係は円満かと思いきやそうではないのです。

原因は、戸建PJで借り入れた土地仕入資金の返済期日が到来していますが、期日に物件を売り切ることができず、ロールオーバーしていました。複数の金融機関からPJごとに借入しています。

次回の期日のロールオーバーはないと複数の金融機関から通知されていました。コロナ緊急融資も最大限借り入れていて、今の業績内容・収益力では約定弁済を継続することは困難な状態です。

中でも第二地銀の取引姿勢が厳しく、プロパー融資の一括弁済を強く迫ってきている状況でした。

同社は、赤字ではないですが、在庫が当初予定した通りの価格で販売が進まず、値引き販売をせざるを得ない状況に陥っています。銀行はこの分を在庫の含み損として認識し、自己資本の棄損の程度を問題視しているのだろうと予測されます。

延滞発生の頻度が高くなり、累積はしないけどちょくちょく延滞が発していて、資金繰りは非常にしんどい状況でした。

一番強硬に返済を迫ってきている第二地銀は、弊社のコンサルティングで説明している取引してはダメな銀行でした。今回のような業績がしんどい時期には、態度が豹変するのです。業績がいい時は笑顔で接してくれるのですが、業績が悪化しだすと手のひら返しを平気でやってきます。

これから金利上昇局面に入る可能性が高く、事業資金の借入金利は上昇してくると思います。業績がしんどい企業だから金利引上げは見合わせます等は絶対ありません。短プラ引き上げ以上の水準の引き上げを求めてきます。

このような状況に落ちいった場合は、資金繰りをつないで在庫を処分し、金融機関に協力を求めながら事業を継続していくしかありません。金融機関との具体的な折衝手法、取るべき戦略があります。弊社のコンサルティングではその具体的な方法を指南するとともに、状況によっては実際の交渉に社長と共に参加し対応しています。

銀行の出方によっては、その会社の顧問弁護士、いなければ弁護士を紹介してリーガル面を固めて交渉し進展させることも対応しています。

この会社に関与していくかは、社長のお考え次第ですが、コンサル契約を頂ければ、金融機関との関係を今よりは悪化させず、資金繰りをつなぎ、今後の業績改善の経営計画の立案と実施、金融機関への定期的な説明等を行い、会社の従業員とその家族の生活を守るという社長の責任を全うできるように協力していきたいと考えます。

今日はここまでにしておきます。

最後までお読み頂いて、ありがとうございました。