みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。
今回が、第51回目のコラムになります。
第51話は、「この1年間の振り返り(2)」いう話です。
ある会社のコンサルティングではじめて納税資金を金融機関から調達することになりました。これまでそのような資金は借りたことはなく、その会社にとってはなじみがありませんでした。
納税資金の良いところは、短期半年の期間で半年ごとに納税が発生する都度資金需要が発生し借り入れることになります。比較的短期で繰り返し借入実績がついていくので、金融機関にとっても貸出実績作りには有効な貸出になります。
新規に金融機関を入れるときに納税資金は比較的取組みやすく、うまく使う企業もあります。納税資金をバイラテで個別に複数の銀行に分けて借入することで、複数の銀行との借入取引を太くすることができます。
他に、資金使途ごとに最も有効な借入をしたり、金融機関を選別することも大事です。長期の資金は長期で借り入れることが大事です。賃貸マンションやテナントビルの借入金は、金利よりも借入期間を優先し借入することが大事です。
その収益物件で元利返済ができるように返済額を期間で調整し借ります。いきなり超長期(10年以上)で借入できなくても、バルーン返済の形をとり、日常の資金繰りに影響を与えない約定弁済額で長期で借りることが大事です。
弊社のクライアント先は収益物件を持っているのですが、その借り方はやや期間が短く約定弁済額が大きく資金繰りへの影響があるため、別の金融機関での肩代わりを検討しています。長い付き合いになりますので、当方の要望を聞いてくれる金融機関と長く付き合いたいものです。
土地の仕入れ資金を一時的にノンバンクから借り入れている場合、この借入も一定の時期に銀行にリプレイスしてもらい、その土地の販売時期まで借入期間を長く引くことが大事です。
急な仕入れで他社と競合する時に、機動的に反応してくれるノンバンク取引は大事です。そういう時にはノンバンクに活躍してもらって、急がない時には銀行を使うなど金融機関の使い分けを対応することも重要です。
不動産をいったん抱いて付加価値をつけて販売する開発業者(マンション・テナントビル)やリノベ業者は、金融機関の使い分けを意識して、実際に使い分けていくことが重要と考えます。その中で、使い勝手の良い金融機関をメインバンクに据えたり、準メインに指定したりしていきます。
資金の仕入れを円滑にしていく、時間はかかりますが日々の積み重ねで金融機関取引を再構築していくと、今後の事業の成長に大きく貢献します。
今後のコンサルティングでは、借入の新規銀行の増やしかたや既存銀行との安定して円満な取引関係の作り方、金融機関の取引復活や業績悪化時でも味方になってくれる関係作り、取引してはダメな銀行の見分け方等をツールを用いて実践していきたいと考えます。
この1年コンサルティングを実践してきて、金融機関との取引関係作りは、経営者が気にされている、ノウハウとして持っておきたいとするニーズが強い分野と感じています。
今日はここまでにしておきます。
最後までお読み頂いて、ありがとうございました。