第43話 住宅ローン金利は変動か固定か?

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第43回目のコラムになります。

第43話は、「住宅ローン金利は変動か固定か?」という話です。

最近、親戚に家を購入する計画があり、住宅ローンを利用するにあたり変動金利がよいのか固定金利がよいのかの相談を受けました。

今後、日銀のゼロ金利政策が3月か4月には見直され金利が上がるという話があり、「固定金利がいいですかねー」、という話です。住宅金融支援機構利用なら35年の固定金利が2%割った水準で組めるわけです。

将来の金利上昇リスクに備える意味で、固定金利にして住宅ローン返済額を固定化し、家庭生活の支出の目途を立てやすくするという考えであれば、固定金利もありかもしれません。

将来の返済に対する不安を和らげるために固定金利と言う「保険」を掛けるという考え方も一理あります。

私の意見は(あくまでも私見です)、変動金利です。何故なら、今後金利が上昇すると言っても一気に短期間で上昇するシナリオは考えつらく、上がっていくとしてもこれまでの実績から時間をかけてゆっくり上がっていく、上り幅も+0.125%刻みで緩やかに上がっていくと考えられるからです。

変動金利の住宅ローン返済額は金利が上がったからといって、すぐに増額される即時連動ではなく5年間は見直されません。金利と元金返済の内訳が変更されますが、元利返済額は一定です。いわゆる125%ルールというものがあります。

35年のローンは、元利均等返済方式という返済方法であり、月々の元利返済額は一定なのですが、内訳は手前10年間は利息の返済が多く、元金の返済は殆どありません。

試算するとこの手前10年で35年間の支払う全利息の約半分を支払います。したがって、この手前10年の金利をいかに低く抑えられるかが勝負なのです。

変動なら0.5%を切る水準、35年固定金利なら1.8%だとすると金利差は大きく、変動金利の方が手前10年の利息支払いを低く抑えられることになります。

したがって、最初から高い固定金利を利用するのではなく、最初の10年間は低い変動金利を選択し支払利息を極小化することが大事だと考えます。

10年経過後は元金の返済部分が徐々に大きくなりますから固定金利の選択も水準次第ではありかと思います。

このころになると子供がいれば子供の成長とともに子供に係るお金も増えてきますので、支払金額を固定化し、支出の見込みを立てやすくするという選択もありかと思います。

銀行は、お客様が変動金利よりも固定金利を選択された方を喜びます。単純に利息収入が大きいからです。この低金利の時代、固定金利を選択された顧客は銀行から見れば上得意客であったと思います。

親戚には、前述した理由で変動金利の選択を進めましたが人それぞれなので、最終はその人の判断になるかと思います。実利を取るか保険を掛けるかの違いです。

今日はここまでにしておきます。

最後までお読み頂いて、ありがとうございました。