第1話中小企業経営者のためのコラム

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代表の坂口です。

今回が、第1回目のコラムになります。最近感じている事や、面白い話、興味が沸く話題があれば、それを題材に皆さまにお伝えしていこうと考えています。毎月、日曜日から始まる第1週及び第3週の火曜日にアップして参ります。

第一話は、「中小企業において、お客様を”人”ではなく”組織”に付けるための一つの方法」について説明したいと思います。

どのような業種であれ、売上高規模10億円未満の会社は、社長が中心となり創業期メンバーとともに、何から何まで一人でこなす仕組みで仕事を廻していると考えます。これくらいの規模であれば、その仕組みでも会社は廻せます。

私が、コンサルタントとして、赴いた会社もまさにそのような会社でした。

売上高が6億円弱で、黒字の会社です。営業エリアを狭い地域に限定し、総勢7人の社員で廻していました。社長とよくできる社員1名が会社の業績を支え、面倒くさい仕事もこの2人が対応し、他の社員に指示を出し、毎日忙しく対応していました。

当然、お客さまは社長やできる担当者に自然に紐づけされていて、会社組織には紐づけされていない状況でした。情報共有もなく、毎日の忙しさの中で時間が過ぎていく。それでも会社は、表面的には回っていました。

私は、長年、銀行の営業組織に身を置いてきた経験から、この状況に危機感を持ち、社長と話し合い、「お客さまが組織に付く仕組みを作っていきましょう」と提案し、活動を始めました。

取引先ファイルを作って、センターファイル化し、そこに顧客情報が集積する仕組みを導入しました。誰でもいつでも、取引先ファイルを見れば、その取引先の過去の取引履歴や稟議、クレーム情報、先方の経営者や窓口担当者の属性情報などがすぐにわかるようにしました。

担当先ごとに担当者を割振り、担当者がその取引先に係る全ての責任を持たせるような体制作りを進めていきました。そうする事により、担当者が自分の担当先に対する責任感が生まれ、取引先とのコミニュケーションもよくなって行きました。必要以上に社長が関与せずに組織としての成長を期待できる土台ができつつあります。

取引先ファイルにどのような種類の資料を蓄積していくかも、社長、社員と意見を交わし順次制定していきました。ノウハウの蓄積が日々図れてきています。

皆さま、ぜひ、経営の参考にしていただければ幸いです。ここまで、読んで頂き、ありがとうございました。