第18話 節税対策の話(その2)

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第18回目のコラムになります。

第18話は、最近の節税対策(その2)の続きの話です。

前回、相談のあったクライアントの社長と再度面談しました。

私の方からは、お客様のBSを分析し、売掛金と在庫の中身、投資有価証券について、内容を伺い次のように助言しました。

「社長、過去の経営の残骸物が節税を助けてくれますよ。売掛金の中身で、3期連続同じ先で金額の変動がほとんどないものや在庫の中で3期連続残高の変化がないものは、固定化していると思われるので、このタイミングで、評価損やらで処理しませんか?」

 

また、「投資有価証券の中には簿価は高いですが、時価はかなり下がったものがあります。これも実損を出して、この際に処理しませんか?」

社長は抵抗するのではないかと思っていましたが、私の意見に賛同いただきました。

これにより大きなキャッシュアウトはせずに、損金を計上でき節税に貢献します。加えて、それらの科目の残高はBSからなくなりBSの健全化に繋がります。

 社長もこれらの科目は気になっていたとのことでした。

然し、自分ではよくわからないし、周りからそのような助言もなかったのでこのままで今日まで来たとのこと。

今回、処理すればすっきりするとの言。実行に当たっては、方向性は示しましたが、実務的には顧問税理士によく相談して実行するように要請。

 然し、BSの資産処分だけでは益金の金額は大きいため、次の策として、今後安定的に収益を生む償却資産を購入することを提案。

 都心にいくつかの1棟ものの良質な不動産を探して購入していくことになりました。半分自己資金、半分長期借入で資金を賄い物件を買うこととしました。

 社長からは、「長期資金の借入と言っても、金融機関がすんなりOKを出してくれるのかなぁ?」と心配されていました。

私からは、「半分自己資金を出しますし、担保評価としてはがちがちに固まります。しかも、その購入する不動産収益で返済が可能な期間設定をすれば、問題ないと思いますよ!」と返答。

このようなケースの場合、新しく見込める収益で返済できる借入の期間設定が非常に大切です。何故なら、返済資金に従前の本業の資金の一部を回すのは、資金繰りに悪影響が出てくるからです。

返済期間が15年必要なら、15年ペースの返済額にして10年のテールヘビーで借入すれば、現行の資金繰りに影響は与えませんので、そのような借り方がベストです。

社長には、「借入金利よりも借入期間の設定が大事ですよ!間違えないでくださいね」、と言い込みました。

今後の償却資産の選定や資金調達する金融機関の選定、借入条件等の助言を継続していきます。

よい、節税対策を実行できることを願っています。

今日は、この辺で話を終わらせます。ありがとうございました。