第24話 事業用土地の最近の仕入環境の悪化について

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第24回目のコラムになります。

第24話は、事業用土地の最近の仕入環境の悪化について、話をしたいと思います。

ある不動産会社に勤務されている土地の仕入担当部の部長さんと久しぶりにお会いし、ランチをした時の話をご紹介します。

ランチしながらリラックスした気分で、私から部長さんに、

「最近の土地仕入環境について、何かトピックはありますか?」という質問をしたところ、

部長さんからは、「最悪だよ。土地の値段は高止まりしていて、むしろまだ上がる可能性もある。また、建築資材も高いし、円安でこれからもっと高くなる可能性もある。人件費の高騰もあるから、マンションにせよ、テナントビルにせよ、ホテルにせよ、事業採算は厳しくなるよね。」

「一方で、土地仕入の目標額があるから仕入しなきゃいけないしね。やりにくい世の中になったよ。」

なるほど、仕入環境は非常に厳しいのだと感じました。土地価格の高騰、資材費の高騰、労賃の高騰と三重苦で、不動産開発において全体的に事業採算を確保するのが難しくなってきていると感じました。

建設資材は中国等からの輸入が多いとのことでした。資材を商社経由で仕入れている間接貿易なのか、直接、輸入している直接貿易なのかまでは聞き取りできていませんでしたが、いずれにせよ米ドルベースの決済であれば、少しでも為替リスクを低減する余地はあるものと思います。

資材をゼネコンが輸入しているのであれば、ゼネコンに為替コストの低減をお願いしなければなりませんが・・・・。

現時点ではもっと円安に向かう可能性が高いので、年間輸入金額の20~30%程度を上限に、通常の市場連動の為替決済から、期間5年程度の通貨オプションに切り替えて少しでも為替コストを低減する策もあるなぁと思います。

直貿なら即効果が期待できます。間貿なら、商社との為替決定ルールを確認しその条件に見合う条件で通貨オプション契約を導入してもよいかもしれません。

労賃の高騰は対策のしようがありません。国の補助金制度があれば活用する程度と思います。やれるところからコスト削減に手をつけて、事業採算を確保し、仕入れた土地の事業化を推進せねばならないと考えます。

会社に体力があれば、2~3年寝かすことも一つのやり方だと思います。事業環境の良化までじっと我慢する時期かもしれません。ただ、継続的な仕入れは事業継続のために必要なので事業化の検討段階で創意工夫をしながら凌いでいくことも不得己でしょう。

前回のFOMCではアメリカの金利引き上げが見送られる一方、日本の長期金利は1%超を許容され上がってきており、金利差が縮まっているのに円安が進行しました。今後金利差が拡大すればさらに円安に進む懸念があります。

マスコミの経済情報によると次回のFOMCで米の金利が上がることを織り込んでいるとのことでした。円安は当面続く可能性が高く輸入資材の高騰は当面続くかもしれないと感じます。

日本の金利は上昇局面にあるといっても、どれくらいの上り幅で上がるかわかりません。アメリカとの金利差が思うように縮小しなければ当面円安基調は変わらないと思われます。

不動産会社の事業環境、業績の動向、金融機関の融資姿勢に目配りをする時期に来ているのかもしれません。

今日は、この辺で話を終わらせます。ありがとうございました。