第3話中小企業経営者のためのコラム

みなさん、こんにちは。
株式会社Cozy Consulting 代表の坂口です。

今回が、第3回目のコラムになります。
最近感じている事や、面白い話、興味の沸く話題があれば、それを題材に皆さまにお伝えしていこうと考えています。

今回は、「資産実態カード」の作成の作成について説明します。

「取引先カード」の作成に続き、重要な取引先(販売先・売掛先)について、その会社の「資産実態カード」の作成に少しづつですが、着手しました。

販売先112社のうちの20%に当たる23社の資産実態を調査しA4・1枚ワンライティングで一表にまとめます。営業担当者3人で作業をはじめ一人あたり平均8社です。

みなさん、「パレートの法則」はご存じでしょうか?

「販売先の上位20%の売上乃至利益が、会社全体の売上乃至利益の80%を占める」と言われる法則です。この法則は、だいたいどの会社でも適用できます。以前、ご指導申し上げた会社では、
「売上上位30%の取引先で、売上全体の70%を占めて」いました。

「パレートの法則」に合致する上位20%の先の売掛金が、万一、焦げ付くような事にこれば、会社にとっては大きな打撃になります。
そのような事態は起きないことを願うのですが、万一に備えて、平時から予め該当先の資産実態を調べておきます。

本社や支社、社長個人の自宅、判明しているその他の不動産の謄本を上げて、時価を調査し、担保設定状況(どこの銀行で、いくらの担保設定があるのか、根抵当なのか抵当権なのか)を調査しておきます。

通常、借入があれば根抵当権で担保設定されているケースが多く、時価-担保設定額>0で担保余力のある不動産がどこなのかを特定しておきます。余力がなくても大丈夫です(後述します)。3年に1回見直す程度の頻度でよいと思います。

ノンバンクや金融業者の担保設定や仮登記がある場合、資金繰りがきつい場合があるので、回収条件の見直しに着手する等対策を講じる必要があるかもしれません。


万一、販売先の資金繰りが苦しいと推測される一方、売掛残高が大きい場合は、余力ある不動産に担保設定を申し入れたり、応じない場合でも、状況が切羽詰まれば、仮差押えで対応するなどの保全措置が取れます。

万一の場合、仮差押えが有効に機能するかはわかりませんが、不動産の任意売却による金融機関への弁済をする場合は、仮差押え抹消のための「半付料」でいくらかの回収が図れる可能性があります。競売になれば、仮差押えは機能しませんが・・・。


「資産実態カード」は、不動産の場合、必ず謄本を上げて、土地の地番、建物の所在地、家屋番号、所有者名、時価及びその根拠、担保設定状況(①〇〇銀行 根抵当30Mなど)、時価余力10Mあり等を正確に記入する必要があります。

それ以外には、その会社の取引銀行(支店名、口座番号まで)も記入しておきます。預金を仮差押えする場合があるためです。仮に自社と同じ取引銀行の場合、取引支店が違っても、万一の場合、該当先の財務状況の情報が取れる場合があります。銀行は守秘義務があるので、かなり難しいですが・・・・。


万一の時に備える「資産実態カード」を事前に整備することで、経営の安心感の1つになります。全先に作る事が理想ですが、効果の高い上位20%の先に対して、まずは作成することをおすすめします。