
みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。
今回が、第87回目のコラムになります。
第87話は、「銀行との返済交渉2」という話です。
弊社のクライアント様で銀行との交渉をコンサル業務として受諾しました。最近このようなご依頼が増えてきたと感じています。
今回の話は、複数の不動産を長期運用で持つ不動産会社が、銀行にその購入資金を借り入れています。
時間の経過で約弁進行が進み元金返済が進んでいる事、昨今の東京都心5区の中古マンション、土地の値上がり幅はハンパない状況にあります。
借入金と担保評価額との差額が、担保超過の状態になっているのではないかと思われ、一部担保解除の申し出を行うというものです。
実は、他の取引先でも同様の交渉をある地銀と行い、担保解除頂いた案件がありました。今回の案件もそれに似た案件です。
大手不動産仲介会社に物件の評価をお願いし、その価格を市場での流通価格とみなして物件の価格を算定します。
流通価格を銀行はそのまま時価評価額とは見てくれませんので、何%かストレスをかけて、時価評価額を独自に算定します。
あとは、借入期間との対応で、銀行が担保掛け目をどの程度見ているのか、おおよその予測を行い、その予測担保評価額が借入金を上回っているのか、掛け目を一定の割合で5%刻みでシミュレーションを行います。
その答えをもとに、クライアント様に有利な割合で担保評価額を算出し、複数担保物件の一部解除や根抵当権であれば、設定額の減額を交渉していくわけです。
複数物件の担保差入がある場合、だいたい全ての物件を共同担保として差し入れているケースが散見されます。この共同担保で帯でぐるっと巻いて担保差入しているケースが厄介なのです。
加えて、預金、特に定期預金があれば、銀行は定期預金を実質担保として見ているはずなので、それらを加味して、担保一部解除乃至根抵当権の減額交渉を、粘り強く実行していきます。
現在、地銀と交渉を始めました。交渉を推進する上で、銀行から見た場合これはまずいと思わせるような折衝方法があります。
その内容は、ブログでは言えませんがそこを突くと当方の言い分が比較的通りやすくなります。今回も次回面談時に、交渉材料のひとつとして使う予定です。
クライアント様にとっては、過剰な担保を差し入れて寝かせておく必要はなく、資金調達手段としての担保評価は定期的に見直し、無駄なく、ちょうどよい、ギリギリの担保差入状況を維持していくことが重要です。
今後の交渉状況や結果は、許せる範囲でご紹介していきたいと考えます。
今日はここまでにしておきます。最後までお読み頂いて、ありがとうございました。
