第58話 決算賞与資金の効用

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第58回目のコラムになります。

第58話は、「決算賞与資金の効用」いう話です。

あるクライアント先の業績が好調で、実行税率33%で2億円程度の法人税の支払いが必要になりました。半期ごとの社員へのボーナスの支払いも重なりました。

従前、このクライアント先は税金対策をこれと言って行わず、税金も従業員賞与も普通に支払っておられました。顧問税理士からもできるはずの節税対策(当然に合法な手法ですが・・・)の助言もされていませんでした。

そこで当方より、キャッシュアウトを伴わない節対対策とキャッシュアウトは伴いますが繰延効果のある節税対策を説明し実施しました。詳細は申し上げれませんが、効果は絶大です。

また、税金や従業員賞与を払うにせよ、一気にキャッシュアウトさせないような方法をとりました。具体的には、支払額の平準化と銀行活用を同時に両立させる方法です。

納税資金と賞与資金について深耕を図りたい金融機関から借り入れたのです。クライアント企業は従前、このような借入をしてきていませんでした。

納税資金と賞与資金は「決算・賞与資金」と言われ、期間6ヶ月の均等約弁付きで、半年ごとに継続していきます。これにより、一気にキャッシュアウトすることを防ぎ事業資金を確保できます。6ヶ月の約弁付きですから資金繰りの支払いを平準化できる効用があります。

金融機関側からみると、金額ボリュームは大きくなりますが、半年の貸出期間でしかも約弁付きなので取組みやすい貸出になります。儲かっている企業だからこそ納税や賞与の支払いが発生するわけで、その分資金が見えているので検討しやすいのです。

新規の金融機関を取引開始する時には、非常に取組みやすい借入になります。半年で期限が来て残高はゼロになりますので、既存の金融機関もあまり文句が言えない便利な借入なのです。

新規金融機関から見れば、一度貸出を行い返済まで見届けているので、完済後は既存先扱いになり次の運転資金や在庫資金、仕入れ資金貸出につなげやすくなります。

今回のケースで認識しましたが、一般の中小企業はもっと決算・賞与資金を活用すべきだと感じました。かなり使い勝手のよい借入金になります。

今日は、ここまでにしておきます。

最後までお読み頂いて、ありがとうございました。