第77話 住宅ローン金利の話

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第77回目のコラムになります。

第77話は、「住宅ローン金利の話」という話です。

日銀が政策金利を、0.25%から0.5%に引き上げることになりました。

金利の刻みは通常0.125%なので2ノッチ上げることになります。

最近の住宅ローンは短プラに連動するので、同じ幅変動金利型の住宅ローン金利が上がる可能性があります。返済額にはすぐに即時連動しませんので、既に借入している方は殆ど影響はありません。

返済額は不変ですが、金利と元金返済の割合が変わることになります(金利部分が増えて元金返済が小さくなり、元金の返済ペースが落ちます)。

変動金利型の住宅ローンは金利が急上昇しても、返済額が今よりも25%以上増えない約定になっています。住宅ローンを借りた時の金銭消費貸借契約証書の裏面に小さい文字で表記されているはずなので、ご確認下さい。

今後も金利は上昇していくでしょうが、じたばたせず様子を見ながら返済を継続していくことが大事です。10年固定1.65%、フラット35の全期間固定1.86%と比較すれば変動金利は0.45%位ですから、はるかに低水準です。今後の金利上昇過程でも十分に低金利のメリットはまだまだ享受できると思います。

このタイミングであわてて固定金利に切替えたり、より変動金利の低い他行に肩代わりをするのは得策ではありません。

固定金利に切替ることによって返済額が増加することになったり、他行肩代わりで変動金利は安くなっても、保証料や火災保険料、抵当権抹消・再設定費用等がかかり肩代わりの短期的なメリットはありません。

金利が上がっていくことは心配の種ですが、当面じっと我慢して金利の動向を見つつ余裕資金を貯めていくことをお薦めします。住宅ローンの返済方式は元利均等返済といって、返済額は一定で支払金利と元金返済の割合が変わっていく返済方法です。

35年の住宅ローンであれば、手間10年で全期間の金利返済額の約半分を支払います。つまり、手前の10年では元金ペースはかなり遅いのです。

従いまして、この手前10年間の支払利息を極小化することが重要なポイントで、そのためには変動金利型の住宅ローンを利用し、返済額全体を少なくする必要があります。

今後の金利上昇と言う懸念材料はありますが、低金利の変動型住ローンで手前10年の支払利息を圧縮し.10年経過時点でその時の金利状況を見て固定に切り替えるか、変動を継続するかを検討するのもありだと思います。

最近、住宅ローン金利は変動か固定かどちらがいいかと言う質問が多くあり、一つの考え方をお示ししました。あくまでも私見であり、推奨するものではありませんので、参考にして頂ければと思います。

因みに、銀行は変動金利か固定金利かどちらを薦めるかと言うと、おそらく固定金利を推奨すると思います。なぜなら絶対金利水準としては、固定金利が高く銀行の収益に貢献するからです。儲からない変動金利は薦めないと思います。最終はエンドユーザーが決めることになりますが・・・・。

今日はここまでにしておきます。

最後までお読み頂いて、ありがとうございました。