第46話 不動産会社にとっての土地・物件の良い仕入れの定義

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第46回目のコラムになります。

第46話は、「不動産会社にとっての土地・物件の良い仕入れの定義」という話です。

前回からの続きで、個人的に仲の良い不動産会社の社長と、“不動産会社にとって土地・物件の良い仕入れとは何か”を定義してみました。

当然に飲みながらの状況での議論です。そのあたりをご理解ください。

不動産会社にとって、良い仕入れとは何か?まずは、不動産会社にとって仕入れの良い要素を書き出してみました。

 1.相場比安く仕入れることができる

 2.競合他社と入札にならない、単独で購入可能

 3.容積が多く取れる

 4.地形がいい

 5.人気のエリア

 6.学区がいい

 7.駅から7分以内の立地

 8.近く徒歩圏内にスーパー、病院、郵便局、銀行がある

 9.ハザードマップに引っかからない

以上のような要素になるでしょうか?、要は建物の最有効使用に合わせてマッチする要件を満たしている土地・物件が“良い仕入れ”になるのではないでしょうか?

実需のマンション、戸建てを建てようとしているのか、投資用のマンションを建てようとしているのか、ホスピス型の賃貸建物を建てようとしているのか、運用目的でテナントビルを建てようとしているのか?

中古にしても同様です。その建物の最有効使用に適している土地・物件であることが”良い仕入れ”と言えるのではないでしょうか?

建物の最有効使用に該当する土地・物件が本来持っている特性(前述した1.~9.)の内容を絶対要因と相対要因に分けて考えてみました。

  • 絶対要因 ⇒ 3.4.5.6.7.8.9.
  • 相対要因 ⇒ 1.2.

上記のように整理すると、①の絶対要因はその土地にすでに備わっている要素なので、買い手側で変化せることはできません。事後の形状変更や環境変更で変化する可能性はありますが、仕入れ時点では買い手の意向で変わることはありません。

問題は、②の相対要因です。この部分は買い手側で工夫やその時の努力(売り主との人間関係構築)で変えることができます。

そうなると、”良い土地・物件の仕入れ“を定義すると、

  • 絶対要因の要素を多く持つ土地・物件を探して、
  • 相対要因で創意工夫して、競合他社に差をつけて購入する・仕入れすることになります。

絶対要因の特性を多く持つ土地・物件がいつ売りに出されるかわかりません。然し、日ごろの仕入れ営業の活動を工夫することで、絶対要因を多く持つ土地・物件が売りに出される可能性を予測することは可能です。

そのような土地を探して、予め土地の所有者にアプローチするなどして、相対要因の優位性を高める努力はできます。そのような活動を高めていく事が重要になってきます。

上記に加えて、日頃の仕入れ営業の活動状況をモニタリングすることが重要です。担当者個人の営業力・動き方に頼るのも大事ですが、組織全体として活動状況をモニタリングし、上司が適切にアドバイスして最終のゴールを目指す仕組みを持っているか否かがもっと重要です。

そのような仕入れ営業の組織能力の仕組みを持つ不動産会社は少ないです。獣道の世界で仕入れ営業をやっている会社が実は多いのです。

本日は、以上のような話を面白おかしくしながら時間は過ぎました

今日はここまでにしておきます。

最後までお読み頂いて、ありがとうございました。