みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。
今回が、第8回目のコラムになります。最近感じている事や、面白い話、興味の沸く話題があれば、それを題材に皆さまにお伝えしていこうと考えています。
第8話は、「企業業績悪化時の銀行の態度変化」について書きたいと思います。
銀行は、企業取引主に融資取引を行いますが銀行から見てメリットがあるので取引をする訳です。銀行の融資取引はあくまでも、BtoBビジネスの一環として行われます。
銀行から見て貸出したお金が企業の活動に使われ、安全に返済がされる見込みがある場合は歓迎され、返済に懸念がある場合は、歓迎されないということになります。
歓迎される場合は、金利が低かったり貸出期間を長く設定したり、担保・保証を限定的に対応したり(とらなかったり)で、企業側から見た時に有利な条件での取引が可能となります。
他行との間で取引の奪い合い、うちの銀行から借りてほしいということになります。
一方で、歓迎されない場合は、その逆で追加の担保・保証を求められたり金利を上げたり、メインバンクの動向を確認してからの対応になったりで、借入はある意味窮屈になります。
企業業績がもっと悪化するようになると、新たな資金の借入は難しくなり、既存の借入の条件変更で資金繰りの安定化に協力するくらいに留まります。
業績が悪化すると、担当課や担当者が変わり営業活動よりも融資のモニタリング中心の対応となります。
月次でPLや資金繰表の提出を求められたり、場合によっては、資金繰りの日繰表を毎週求められることもあります。
メインバンク・準メインであれば、資金繰り面を支えていこうとしますが、そうでない付合取引の銀行であれば、基本的に「返済してください」のスタンスです。
付合銀行は、御社の経営に最終まで責任を持つスタンスではないので、まずは貸出金を担保・保証の評価の範囲内に落とすことに一生懸命になります。
運転資金の折り返しでも、メイン・準メインの対応を見てから対応することになります。特に、越境地銀の支店取引の場合は、強硬な態度に出るケースが多く注意が必要です。
業績が悪化している状況では、本業の立て直しが急になります。銀行は、そのための資金繰りを支える社会的な責任があると思います。
然し、実際はそのような動き方をしない、銀行の損得で動くケースが見られます。銀行の体力、貸出スタンスによるので個別・具体的な話は控えます。
弊社のコンサルティングでは、“企業業績が谷”の状態に陥ったときに、銀行とどのように付き合うかをご教授させて頂いています。
しんどい業績の企業を支援するはずの銀行が、企業の事業継続性にマイナスに働くような動き方をすることに備えて、日ごろからどのような点に注意して銀行取引を進めればよいのかを説明させて頂いています。
本日の話しは、ここまでとさせて頂きます。