第89話 銀行との新規与信取引(その2)

みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。

今回が、第89回目のコラムになります。

第89話は、「銀行との新規与信取引(その2)」という話です。
弊社のクライアント様のご依頼で、現在、銀行取引構造の見直しを行っています。

この8月に物件の仕入れ資金を貸出して頂ける第二地銀と新規に与信取引を開始しまたので、その内容を開示できる範囲でご説明します。

クライアント先企業は、不動産開発、リノベ事業を展開されている企業です。

仕入れの競合が激しいので、どちらかと言ううとやや権利関係が複雑で、整理が難しい競合が少なく、利益幅の厚い案件を中心に仕入れしてきました。

ややリスクの高い案件が中心で、信用金庫・信用組合の取引、ノンバンク取引が中心の金融機関取引でした。然し、中には普通の中古戸建や中古マンションのリノベ案件もあり、そのような案件は調達コストの安い銀行取引にシフトする方針で、これまで動いてきました。

信用金庫・信組にはただ置いている固定性預金も分散し相応にあり、その資金の集約有効活用も課題であると考えていました。

今般、都心5区に中古戸建のリノベ案件が地元の不動産会社から情報が持ち込まれ、割安な価格で仕入れができることになりました。

この案件を従前から接触を図っていた新規の銀行に持込み、担保評価し、債務者格付を行ったところ、新規与信取引を開始することとなりました。

案件そのものの権利関係は特に複雑ではなく、売り主の事情で引っ越されるという案件で売却を急がれており、取扱しやすい良質な案件です。銀行との新規取引を検討するには、適切な案件で銀行としても取扱いし易かったと思います。

いろいろやり取りする中で、融対物件の担保評価は仕入れ価格の●●%程度と言う目安がわかりました。今回は中古戸建なので、銀行の提携鑑定会社で担保評価し担保評価調査費用は負担する必要がありました。

中古マンションの場合は、ある鑑定会社が提示する価格の▲▲%を目安にしているとの事でした。中古マンションの方が借入可能額の目安がわかりやすいことがわかりました。

金利面のコストや貸出迄の時間を考慮すれば、既存の取引信金・信組よりも利用しやすく物件の仕入れ資金の与信取引と言う意味では、よい銀行取引が構築できたと思います。

今回の取引では、信金・信組に分散して置かれている定期預金をこの銀行に移し替えて、預金担保として正式に差入し、仕入れ資金に有効活用することにしました。

通常、銀行は空き担保を嫌いますので、余力のある不動産担保を別件担保で予め差し入れて、仕入れ物件の融対物件の担保不足を補い、できるだけ多くの資金を借り入れたいと依頼しても、このような方法では受け入れてくれません。

そこで信金・信組に眠っている定期預金を根担保で差し入れて、その分の評価額を物件の仕入れの都度別件担保として活用して、融資金額を増やせるように工夫しました。

預金担保であれば自己資金を充当したのと同じになりますが、根担保として差し入れしますので、仕入れの都度活用できることになります。担保の性格が根担保なので融対物件融資に紐づきませんのでリボルビング扱いで使えるのです。

今後も複数案件で利用し、返済そして借入、返済を繰り返し、与信実績を積み上げていきたいと考えます。このような与信実績を積み上げていけば、もっと弾力的な貸出方法の提示や条件面の改善等が見込めると感じています。

現状、新規銀行取引を2行増やしましたが、今後の仕入れの規模を考慮し、あと1行程度は地銀取引を増やしていこうと考えています。

今日はここまでにしておきます。最後までお読み頂いて、ありがとうございました。