みなさん、こんにちは。株式会社Cozy Consulting 代取の坂口です。
今回が、第25回目のコラムになります。
第25話は、「最近の関西にける事業用土地の仕入事情」について、話をしたいと思います。
ある不動産会社に勤務されている土地の仕入担当部長と夜の会食時に会話した内容の一部をご紹介します。
私から、「関西における事業用の土地の仕入れ状況は、最近、どうなんですか?まだ、土地は高騰を続けているのですか?」
担当部長の回答、「土地は一時期、どこまで価格が上がるの?という感じだったが、最近は、だいぶ落ち着いてきている感じです。ただ、下がっている訳ではないです。現状維持!
それよりも、資材の値上がりと、労賃の高騰がまだまだ続く懸念があります。ここが一番の問題です」。
先日、東京の知り合いの不動産会社の仕入れ担当部長が話した内容とほぼ同じ内容です。ただ、関西では土地の価格上昇は一服しているようです。
やはり、資材の値上がりと労賃の高騰はまだまだ続く懸念があるようです。円安が進行中ですから、資材の輸入価格は今後も上がると考えられます。
土地を仕入れたのはいいが、事業採算が取れるかどうかが今後の大きな問題だと思われます。体力のある業者は、無理してでも、土地を買っていますが、そうでない中小の業者はなかなか手を出せないと感じます。
無理して買って事業化が困難になり長期在庫になってしまうと一気に資金繰りが苦しくなります。
そのような長期在庫がBS上に出てくると、取引金融機関は一斉に金融を絞ってくると考えられます。そうなると益々資金繰りがしんどくなります。
事業採算をとるため、最終のエンド向けの価格は高くならざるを得ない状況になると考えられます。販売価格が高騰する一方、住宅ローン金利の引き上げで、一時取得者はこれまでよりも購入が困難になる可能性があります。
不動産デベロッパーは作ったはいいけどなかなか売れない、何期かに分割して売り出して様子を見ていくなどの工夫が必要かもしれません。
大阪梅田で進行中のタワマンPJには、中国の富裕層が触手を伸ばしてきているという情報もあります。中国国内の資金を海外に移そうとする情報もあるようです。
海外富裕層の方々が高騰した日本の不動産をもっと買っていく現象が今後見られるかもしれません。
最近、株価は景気が悪いのに堅調で、不動産価格も上昇、平成3年のバブルピーク時までの雰囲気が再到来したかのような感じを受けます。「いつか来た道」の再来にならなければよいが、と思います。
今日は、この辺で話を終わらせます。ありがとうございました。